ゾウさん管弦楽団の音楽便り
音楽を長く続けるには『楽しい』環境を
チェロ奏者・那須摩衣子

面白いと思って続けていたら、練習だって「楽しい」
こんにちは、チェロ奏者の那須摩衣子です。
今回は、私が幼少期から大人になるまで音楽を続けてこられた背景を紹介します。
私の場合は、音楽を始めるのに「やるぞ!」という覚悟を要したわけではありませんでした。
私の母は小さな時から音楽、クラシック音楽が大好きな人で、いつか子供が産まれれば楽器に触れさせたい、小さいうちから音楽を体験せたいという想いが強くあったそうです。
だから2人の姉は幼い時からバイオリンを習っていて、私も姉たちに続いて小さいころからバイオリンを習っていました。私が最初に手にした楽器はチェロではなく、バイオリンだったのです。
音楽や楽器はいつも「楽しい」ものだったので、「やらなくちゃ・・・」という義務感や負担を感じたことはありません。「楽しい」と思わせてくれる先生たちがいたというのは、私の環境は恵まれていたのでしょう。
小学生の半ばからは、チェロを習い始めました。バイオリンはそのタイミングでやめたのですが、決してバイオリンが嫌いだったわけではありません。
「チェロを始める前に、バイオリンは必須?」と質問されることも多いのですが、そんなことはありません。私の場合も、最初からチェロのためにバイオリンを習っていたのではなく、バイオリンを続けてきた延長上にチェロとの出会いがありました。
発表会で難しい曲に挑戦したり、誰かの前で演奏を披露したり、折に触れて新鮮な刺激があったことも、音楽を続けてこられた環境のひとつかもしれません。SNSの些細な投稿でも「いいね!」がついたら嬉しいでしょう?演奏も、見てもらって「いいね!」と言ってもらえたら嬉しいのです。
もしお子様が楽器を習うなら、大人の役割は練習を見張ることよりも「楽しい」と思えるよう環境を整えてあげることかもしれません。発表会で張り切る子には発表会の機会を、お気に入りの曲を弾きたい子には好きな曲を弾かせてくれる教室選びを。それぞれの個性に合わせて「楽しさ」が感じられたら、長く続けていけるのではないかと思います。
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