「子どもが楽器に触ってくれない・・・」ときの処方箋

「せっかく体験できる機会だから、ちょっとでも楽器に触って・・・」

目の前で生演奏を鑑賞して素敵な音楽をたくさん吸収した後の楽器体験、子どもが楽器に興味を持つのに理想的な環境です。

だから親の気持ちとしては、
 
「せっかく体験できる機会があるのだから、子どもには楽器に触ってほしい」
 
と思うのも当然。
 


 
・・・ですが、子ども達の気持ちは必ずしも「楽器に触る」ことに向いていないかもしれません。
 
親が楽器を持たせようと思っても楽器を払いのける、顔を背ける・・・思う通りの反応を示してくれないことがあります。
コンサートで疲れちゃった、知らない人がいるから恥ずかしい・・・子どもなりにいろんな感情があり、それもまた個性です。
 
そんなとき、無理やり楽器を押し付けても子ども達は嫌がるばかり。そして楽器を落として破損するおそれもあります。
 
楽器を壊してしまうと後味がとても悪くなります。
楽器を壊してしまうことがあれば小さいながらに子どもも責任を感じますから、楽器や音楽を避けるようになってしまうかもしれません。
 
子どもが嫌がるときは、無理に楽器を押し付けるより、大人が先に体験してみる、他の子ども達が楽器体験しているのを眺める、など、少し子どもと楽器との距離をとってあげてください。
 

 


 

毎回、1~2人はそういう「楽器と距離を置きたい子」がいます。
でも子どもの心は、楽器が嫌いなのではありません。
ただ、「いま」ちょっと気分が楽器に向いていないだけ。
知らない人がたくさんいる場所で楽器を触ることが恥ずかしい、という感情だってあります。
帰り際になってようやく楽器に手を伸ばした、ということも珍しくありません。
 
興味が向けば、子ども達は自分から楽器に寄ってきます。
それはたまたま今回の楽器体験の時間ではないかもしれません。
家に帰ってから楽器の真似事をはじめた、テレビに映るオーケストラに興味を示した、など時間が経ってからいろんな反応を示したというフィードバックもたくさんあります。
大人の思惑通りに動かないのが、子ども。
今日この楽器体験を逃しちゃダメ!なんて言われたら、子どもにもプレッシャーです。
 
楽器体験の時間内にまったく楽器に見向きもしなかったとしても、がっかりしないでまたどこかで楽器に触れるチャンスを作ってあげてください。
楽器体験の機会はほかにもまだありますから1度目は関心がなくても2度目には自分から楽器に手を伸ばす子もたくさんいます。
少しずつ雰囲気や楽器に慣れたら、今度はハンドベルの体験も一緒にやってみる、ミニ・レッスンに参加してみる、などちょっとずつ楽器や演奏の楽しさを体験してみてください。
そうやって大人も子どもも一緒に「成長」していくんですね、きっと。